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マオ―誰も知らなかった毛沢東 上

政治・経済・社会 - 単行本 - 2005/11/17

土屋 京子(翻訳)
出版社 / 著者からの内容紹介
「ワイルド・スワン」の著者、待望の新作
長年にわたる調査と関係者への取材をもとに、驚くべき新事実をふんだんに盛り込んで新しい毛沢東像を描き出した衝撃的歴史大作。20世紀中国を知る必読の書。

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単行本商品情報

【 マオ―誰も知らなかった毛沢東 上 】

価格:¥2,310
発送可能時期:通常24時間以内に発送
リリース:2005-11-18
リリース:2005-11-18
セールスランク:56295
単行本
著者:ユン チアン, J・ハリデイ
出版:講談社
(ASIN/ISBN:406206846X, EAN/JAN:9784062068468)
カスタマーレビュー評価平均:4.0(全レビュー数:36)
 評価:5インテリジェンス(国際諜報学)の視点から読むべき  (2008-10-22)
ウソだ、ホントだ、悪意に満ちてる、よくぞ書いた!と様々な意見が出ておりますが、
私は、本書は80%の真実と20%の誤解、10%の検証必要事項で執筆されていると思ってます。

国際政治学に詳しく諜報戦に精通している、中西輝政・京大教授がいうには、本書の特筆すべき点は膨大な参考文献とインタビューを基に執筆されており、
中でも参考文献として、ソ連崩壊後に流出もしくは公開されたKGBの秘密文書が大量に引用されているため、従来の歴史をひっくり返す内容も多く、国際政治学上極めて興味深いとのことです。

原書には一つ一つのエピソードに注釈と参考文献の記述があるのですが、日本語版では紙数の都合により削除されてます。ただし講談社のオフィシャルサイトで参考文献が公開されているので、興味のある方は読んでみるといいでしょう。

ちなみに共著者のJ・ハリディは著者の夫ですが、中西教授いわく、これだけの諜報関係の資料は素人では到底扱えない。ハリディ氏の経歴を考えるに、英国諜報機関の出身ではないかと述べてましたが、興味深い話です。
 評価:2退屈な本  (2007-09-27)
生まれつき卑劣で、陰謀にたけ、悪人の毛沢東が、
死ぬまで悪の限りを尽くし、中国人民を苦しめるという
作り話です。

大仰に大部の文献目録を載せていますが、これは客観性を
装うための小道具。

金返せ!
 評価:4中国で仕事をする人は一度は読んだ方が良いです  (2007-09-16)
中国を20回ぐらい訪問しましたが、
近代中国の歴史に疎かったので、
今回、読んでみました。

毛沢東が農民出身で、貧しい幼少時代を
過ごしていたのはちょっと意外でした。
決して最初からエリートコースにのってた
わけじゃないんですね。

毛沢東の事がよく分かる一冊です。
上下2冊で完結してるので、時間を見て
下を読んでみたいと思います。
 評価:4ピカレスク・ロマンとして読める毛沢東伝  (2007-08-29)
最近「BS世界のドキュメンタリー・毛沢東」という番組で、天安門広場で紅衛兵に囲まれた周恩来が「毛主席万歳!万万歳!」と叫んでいるシーンを見たが、その口調が中国の歴史ドラマのなかで皇帝に対して唱えられる口上にそっくりなのに驚き、中国は今も権力者がその人格で治める人治の国だと実感した。本書によると、毛沢東はまさに新中国の皇帝としてふるまい、周恩来は皇帝の繰り出す恐怖におびえる忠実な下僕だったらしい。本書のひとつの特徴は、毛沢東に終生忠実だった周恩来に対して批判的な点だ。

著者は、共産党公認の毛沢東伝とは正反対の解釈をして、彼は終始一貫して権力への野望に基づき、ライバルを蹴落とすことを最優先して行動していたという。清末の動乱の時代に生まれ、人並みはずれた権力欲と残虐性を持つ彼が、巧みな謀略や脅迫を駆使して、共産党のトップ、そして中国のトップへと登りつめる上巻。軍事大国化路線への執着と政敵への怨恨から、大躍進・文革を独裁的に推し進め、政敵を迫害するなかで冷酷非道な性格を真に発揮する下巻。乱世を背景にしたひとりの尊大な男の伝記、またピカレスク・ロマンとして、ストーリーが面白くどんどん読み進めることが出来る。特に性格的に似ていたらしいスターリンとの権謀術策に満ちたやりとりは面白い。

ただ現実の世界には、100%の善人や悪人はいないわけだから、内容をそのまま受け取ることは出来ない。文革で大きな苦しみを受けた著者の立場からは、毛沢東の残虐で悪辣な性格が、中国に大きな災いをもたらしたという解釈になるのだろうが、いくら独裁的政体だとしても、トップの個人的性格が社会の成員全体の行動を決定するわけではない。また、当時の中国社会がどんな問題を抱えていたのか、どうして毛沢東という極端な人物に活躍の場が与えられたのか等の、中国近現代史の流れに沿った歴史分析があまりないのが物足りない。例えば、他の幹部が毛沢東を排除しようと画策した際も、コミンテルンは毛沢東を支持し続けたとあるが、なぜ彼がリーダーとして適任とされたのかという点をもっと深く追求して欲しかった。
 評価:3読み物としては秀逸  (2007-06-01)
上巻と下巻を合わせて読みました。あっという間に読了してしまいました。筆遣いがよく、読みやすく、おもしろくて興味深い内容でした。
「ワイルド・スワン」は下巻だけ読んだのですが、本書も著者の文才が伝わってくるようでした。
しかし、内容の客観的評価となると、正直「?」です。
この本は一応、毛沢東の伝記ということになっています。わたしは、一人の人間を理解するには、「光の部分」と「影の部分」の両方を知ることが必要と考えています。が、残念ながら本書では終始一貫「影の部分」のオンパレードで、本書だけを読んで毛沢東像が形成されるとしたら、それは「真実の毛沢東」からはだいぶ距離が離れていることと私は思います。
たとえば、もしかりに毛沢東が本書で描かれる通り、「100パーセント悪党」の要素しかなかったら、匪賊の頭目くらいにはなれても、建国の父にはなれないはずです。そこにはやはり、否定しがたい「光の部分」があったはずなのですが、本書では描かれていません。
それは、著者が文革の時代をリアルに生き、毛沢東への憧れと幻滅を痛切に感じたことからくるもので、致し方ないことだとは思います。
なので、本書だけを読んで「毛沢東像」を描くのではなく、ぜひ類書を読まれることをお勧めします。
それと気になったのは、「すべては共産党の陰謀だった」というような陰謀史観です。櫻井よしこ氏が本書を引用して、「張作霖爆殺事件はスターリンのスパイが起こした」と書かれていましたが、本書を見てもその根拠となる資料は明記されていません。また、国民党との内戦でも、何でも「毛のスパイが暗躍して」みたいに書かれているのも気になりました。これでは「すべてはアメリカ帝国主義のせいだ」といっていた旧左翼を笑えないと思います。
ともあれ、読み物としては良い出来だと思います。


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