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中国人の職業観 - 中国人大分析

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中国人の職業観



中国語で仕事は工作だが、多くの中国人は仕事のことを飯椀と言う。つまり「飯を食うため」のものである。
仕事を食事にたとえることは、人間が仕事をする最大の目的をあらわした表現と言えるかもしれないが、多くの中国人は仕事の目的がこのような低レベルにとどまることに満足したくないと考える。なぜなら、中国の伝統的な価値観が、このような仕事観を強く否定するからである。
中国は、政権が変わろうが、時代が変わろうが、知識人が国民の意識をコントロールする体質は変わっていない。知識人によって築き上げられた中国の伝統文化は、高い志を掲げることに価値観を見い出し、この価値観こそが、中国人の仕事観にさまざまな影響を与えているのである。

では、中国人の高い志とはいったいどのようなものであろうか?
一つは、人を治める地位を手に入れることである。
中国人は皆トップ意識が強く、中国人は人に指図されてコツコツ働くことはつまらないと考える。権力で人を動かすことが理想の仕事と考える。
しかし中国人は、経営者や管理職を目指し努力するタイプが多いかわりに、地味な仕事をコツコツとやる人が少ない。平凡な仕事、平凡な職業は嫌がられる。

もう一つは体面を保てる仕事である。
管理職以外で体面を保てる仕事とは、その仕事が社会的地域が高く、羨望の的になる職業のことである。
体面の得られる仕事とは、以前は官僚であった。政権がどれだけ変わっても、官僚こそが権力と社会的地位を手に入れることができる、もっとも体面のある職業であった。この考えは今なお健在であるが、若い世代はITエンジニアなどに憧れ、政治的な職業にはあまり興味がない。
興味深いのは、若い世代が歌手や俳優などに対して、かなり低い評価を下していることである。
ちなみに、ワースト三は、建築作業員、家政婦、アルバイトである。

大卒の若者にとって、卒業後の理想的な進路は三つ。
一つは自ら会社を立ち上げて経営者になること。
二つ目は海外への留学。
三つ目は一流企業への就職である。
ただ、中国の企業は欧米に似ており、即戦力を求める傾向が強いため、新卒者の採用を積極的に行わない傾向が強い。そのため、新卒者は、転職者や海外からの帰国者と同じ土俵で競争せざるをえない。

中国の親は、子供に一族、家族の未来を託すと考えることが多い。子供が大人物になることを望むのは、中国人の根深い価値観である。中学生でだいたいの進路が決まってしまう中国では、親が子供に代わって進路を決めることが多い。中国の学生のカバンには、一族の運命が詰まっているのである。
中国人が望む会社の将来性とは、そこが一生を賭けれる会社であるとかどうかということではなく、会社の知名度と将来性で、自分の能力を伸ばすチャンスががあるかどうか、また、一流企業に勤めるという見栄の部分も大きい。
中国のような身分制社会においては、体面のいい就職先は、高い社会的な地位を獲得するポイントである。向上心と出世意欲が強いため、出世の見込みが薄い会社だと分かると、すぐに辞めてしまう。
これは大卒のエリートに限らず、中国人は給料が自分に対する評価をはかる唯一のモノサシと考えるため、農村からの出稼ぎ労働者であれ、カラオケ小姐であれ、今より給料がいいところがあれば、すぐに転職してしまう。

また、若者の仕事選びのポイントは、必ずしも給料だけではなく、楽な仕事、長い有休、遊び心で仕事をできる、チャレンジの機会が多いなどがあげられる。
さらに大都市で働くことへの人気は高く、多少給料が安くとも、大都市での求人には応募が殺到する。大都市という洗練された場所で働くという体面である。
もちろん、これらのことは男性に限ったことではなく、女性も同じである。
ちなみに、中国人女性が憧れる職業は、トップが講師で、次いで会社経営者、デザイナー、マスコミ関連、企業の管理職である。
日本のように、ケーキ屋さんや看護婦などといった回答は、まず得られない。
中国では子供の頃から職業観を植え付けられているため、ホワイトカラー以外の職業は負け組とされる。日本の子供のように、将来の夢を大工や看護婦、ケーキ屋さんなどという回答はまずない。人の上に立つホワイトカラーこそが憧れの職業であり、また、親からもそのように教育される。


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