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中国人の商売観 - 中国人大分析

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中国人の商売観



中国は世界中でもっとも早く商業が繁栄した国の一つである。商業の黄金時代は紀元前220年頃の戦国時代といわれており、エジプトについで早い。
しかし、各時代の王朝は「重農抑商」(農業を重視し、商業を抑制する)という政策をとり、商人の社会的地域は「士農工商」と呼ばれるように、最下位にとどまってきた。
中国の伝統的な価値観では、社会的な地位は財産ではなく、権力の強さによって定められていたので、商人はたとえどれだけ財産があったとしても、貧乏な農民より社会的な地位が低かったため、常に劣等感をいだいていた。
このような環境におかれた商人は、独特な商道徳と商習慣を持つようになった。

中国の各時代において、商人の地位は最低の職業に分類されているため、商人の社会的なイメージも当然悪い。中国人にとって商人はずる賢い人間であり、警戒すべき対象である。

中国では商人に対する不信感が根強く、きわめて根深い。
しかし中国では悪徳商法に対する一般的な受け止め方として、悪徳商人を厳しく追及するのではなく、騙されないように注意をすることに重点をおく。
騙す商人を改心させるより、騙されないための知識を身につけるほうが早いと言わんばかりに、中国のマスコミは、悪徳商法に騙されないためのコツを毎日のように紹介している。

中国の商人は信用できないイメージが定着しているため、多くの商人は取引相手から不信感をもって接されることが多い。
そのため、商売を始める前からお互いの不信感を取り除くために余計なエネルギーがかかってしまい、互いの信頼感を確立するためのコストが他国より高くつくのである。
中国人はビジネスの交渉を行う際、本題に入る前の長い雑談や付き合いをするが、これは中国人にとって信頼関係を築くための必要不可欠なステップであり、雑談や会食を通じて、相手が信頼できるかどうか見定めているのである。そのため、中国で商売をするときは、事前の雑談や会食のコストを最初から計算に入れておくことが必要となる。

ただし、中国では地方によって商習慣やルールもかなり違う。
北部の人間は一般的に人情優先型が多く、商売は人間が付き合うための手段と考える面もあり、意気投合さえすれば儲けにならなくとも付き合う価値があるからかまわないと考え、一緒に酒を飲んでいるうちに商談が自然にまとまってしまうこともある。そこで合意するかどうかのポイントの一つは、相手の気持ちや面子をたてることが大切であるということである。損得について細かい計算をしてしまうとケチだという印象を与えてしまい、相手に「友達として見なされていない」と不信感を抱かせる恐れがある。
南部の人間は合理主義に基づいて商売をするため、なかなか抜け目がない。中でも上海人や広東人はビジネスセンスも良く、細かい利益まで計算する。儲けることが何より大事だと考えるため、あまり面子や虚栄心に左右されない。

中国人にとって血縁関係や地縁関係は伝統的な儒教文化の倫理基盤であり、一番信頼できる人的なネットワークである。中国の企業に同族経営が多いのはそのためである。中国人は、会社規模が大きくなっても、財務や経理、人事といった重要なポジションには、できるだけ親戚などの身内をすえる。血のつながりがあってこそ完全に信頼できると考えているからだ。
また、中国はコネの社会であり、中国で成功するためには、まず人脈をつくらなければならない。人脈に投資することこそ成功への近道であると、多くの商人が経営の哲学としている。

ビジネスの世界は戦場であるが、中国人にとってビジネスの成否を左右するのは、なんといっても人間関係である。そのため中国人は、たとえ交渉が決裂しても、人間関係まで決裂させるようなことはしない。会社対会社で争うことはあっても、人間の争いにはしない。相手の会社を非難することはあっても、個人の面子だけは絶対に潰さないようにする。
ビジネスの世界では、常に勝つことなどありえない。負かした相手もいつか自分を潰す敵になるかもしれない。その万が一に備えて、たとえ自分が強い立場にあるときでも、後のことを考え、人間関係だけは壊さず、何事も相手にひとつの逃げ道を残しておくのである。


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