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蒸蟹(上海蟹の姿蒸し)のレシピ - 中華料理大全


蒸蟹(上海蟹の姿蒸し)のレシピ



蒸蟹(上海蟹の姿蒸し), 327.JPG

蒸蟹は、上海蟹をそのまま蒸した、最もオーソドックスな料理。上海の秋の味覚。
蒸籠をあけると鮮やかな赤。自分で殻を割り、生姜入りの酢で食べる。甲羅を割る音がテーブルに楽しく響く。

材料 anchor.png

  • 大閘蟹(上海蟹)…適量
  • 香醋*1…適量
  • 生姜…適量
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蒸蟹の作り方 anchor.png

  1. 蟹は必ず生きた元気なものを用いる。まず脚を内側に折りまげ、はさみも内側に折り曲げるようにしてまな板に押さえつける。
  2. ひもの一方の端を口で噛み、蟹の体を2回まわして、小包のように十文字にかけ、さらに2回しばってから結ぶ。
  3. 蒸籠の上に上海蟹を並べ、強火で約15分蒸す。(蟹の大きさによって加減する)
  4. 小皿に香醋と生姜をまぜて添える。
  5. 菊の花を浮かべた水や、温かい茶汁をフィンガーボールとして出す。

※通常、上海蟹は、爪、足を縛って輸入されるので、そのまま調理できる。

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食べ方 anchor.png

上海蟹, 327-2.jpg
  1. 殻を割り、中の肉や蟹黄、蟹膏を香醋につけながら食べる。
  2. 蟹のはさみは、木づちでたたいて中の肉をとりだす。

※香醋の代わりに酢醤油でもよい。むしろ日本人には酢醤油のほうが口に合うかもしれない。

中国医学の考えでは、蟹は体を冷やす性質の食べ物であり、体を温める作用のある生姜と酢で、バランスをとることを目的としている。本来の蟹肉の味を楽しみたければ、酢を付けずに食べれば良い。専門店では食べ終わった頃に、お茶を入れたフィンガーボールが出るので手を洗う。フィンガーボールにはエンドウの芽、コリアンダー、菊の花と葉などを浮かべる場合もある。最後に生姜と砂糖を加えた、口直しの甘い茶が出される店もある。
通常の食べ方は、甲羅を下にして、尻側から開いて、まず甲羅の中の内子や蟹味噌を味わう。甲羅の次に、腹の回りの肉、最後に脚の肉という順序が一般的である。

上海蟹の旬は、「九圓十尖」という言葉で言い表されている。これは、太陰暦(旧暦)の9月には腹が丸い雌蟹がおいしく、10月には尖った雄蟹がおいしい事を言っている。太陽暦ではほぼ一ヶ月ずれるので、10月は雌の、11月は雄の旬である。10月ごろは雌が甲羅の中にオレンジ色の内子(中国語 蟹黄 xièhuáng)を持っており、これがほくほくしてうまい。また、陽澄湖の周辺では「西風響、蟹脚癢」という諺があり、冬の西風が吹いてくると、雄蟹の脚がむずむずする(動きが活発になる)という。これは生殖時期の到来を言っており、雄の味噌(中国語 蟹膏 xiègāo、膏脂 gāozhī)と肉がうまくなる時期でもある。チュウゴクモクズガニの蟹味噌は灰色ではなく黄色をしている。チュウゴクモクズガニは肺気腫や気胸を引き起こす肺臓ジストマの一種、ベルツ肺吸虫(Paragonimus pulmonalis (Baelz, 1880))の中間宿主で、加熱すれば死ぬので衛生上問題ないが、生の状態で甲羅を割ると、みそや体液などと共に飛び散って、皮膚や食器などに付着し、生きたまま人体に入る可能性があるので、注意しなければならない。

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参考 anchor.png

  • 俗に「上海蟹」と呼ばれるものは、江蘇、浙江で採れる淡水の蟹。とくに陽澄湖の蟹が最上の味とされる。
  • 海の蟹と比べると小さいため、脚の肉などは食べにくく、量も少ないが、甲羅の中の内子や蟹味噌の味はまったりと濃厚であり、美味である。栄養価としては、タンパク質、ビタミンB12を豊富に含む。
  • 上海蟹の最も有名な産地は、中国江蘇省蘇州市にある陽澄湖(ようちょうこ)である。江蘇省内では、洪沢湖(泗洪県など)、高宝湖(高郵市)、白馬湖(宝応県)、射陽河(興化市)などでも養殖が盛んである。上海市内では長江の中にある崇明島(崇明県)が大規模な産地として知られる。実際には、地元江蘇省の沿岸地域、崇明島で一貫して養殖する他にも、浙江省、福建省、遼寧省などの沿岸地域で産卵からメガロパ幼生になるまでの飼育を行い、それから、江蘇省の他、安徽省石臼湖、巣湖、江西省、湖南省など、長江の上流地域に移して出荷できるまでの大きさに育てられる事が多い。長江流域の方が味がいいからだという。最近では、遠く新疆ウイグル自治区にまで運んで育てた「天山雪蟹 Tiānshān xuěxiè」という商品名の物が出てきた。
    陽澄湖産のものは海外でも有名であり、高値で取り引きされるため、別の産地で育ったものを、陽澄湖の養殖池の水に浸けただけなどという偽物も出回ることがある。本当に陽澄湖で育てたものには、はさみにタグを付けたり、甲羅にレーザー光線でマークを焼いたりして、区別をすることが行われている。本物の陽澄湖産は、香港や台湾などの業者から予約が入っていて、主に輸出に回されており、上海などに出回る比率はかなり低いという。上海では市内の銅川市場という所で多くが取り引きされている。崇明島から船が着く、上海市宝山区の呉淞港周辺には、崇明島産のものを扱う業者が多い。



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