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中華料理の味と食感



中華料理の味は、日本料理や西洋料理のそれとはいろいろな面で性質を異にする。それだけに世界に類を見ない独特な味を作り出している。

味の特質 anchor.png

中華料理の味を表現する場合、その基本は次の5つである。

  • 甜(tián:ティエン)
  • 酸(suān:スアン)
  • 咸(xián:シエン)
  • 苦(kǔ:クー)
  • 辣(là:ラー)

甜は甘い味、酸はすっぱい味、鹹は塩からい味、苦は苦い味、辣はヒリヒリする味である。本来、辛さは味覚ではなく刺激であるが、中華料理では味として表現される。
また、四川料理などでは、上記の他に、以下の3つを加えて美味が表現される。

  • 麻(má:マー)…刺激
  • 香(xiāng:シアン)…香り
  • 鮮(xiān:シエン)…うま味

やはり、刺激や香りは味覚ではないが、これらを含めて味を表現する。

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複合調味 anchor.png

中華料理の特徴は、これらの味が複合的にからみあって、料理に独特な味をもたらすことである。一種類の味だけ、あるいは一種類の味だけが際立っている調味ではなく、総合的にいろいろな味が重なり、まとめられているのが中華料理である。単に塩味だけの炒めものであっても、油のうま味や、ネギや生姜などの香味野菜の味と調和することで、より豊かな味をつくりだす。また、醤油などの調味料が卓上に出されたとしても、基本的には、皿に盛りつけた時点で味付けが完成していることが、中華料理の味の特徴ともいえる。

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食感 anchor.png

中国人は、多かれ少なかれ食感を大切にする。とりわけ口に入れたときに、パリパリ、サクサクと食べられるものが好きである。これを「脆」(cuì:ツイ)と表現し、歯でかんだときに軽くかみ切れることがおいしさの重要な要素となる。前菜に出されるくらげも、歯でプツンとかみ切れるものがよく、タケノコやピーマンもサクサクとした歯ごたえのものがおいしいとされる。揚げ物もカラッと揚がっていて、カリカリと食べられるものがよい。
そのような中国人の味覚は料理のおいしさを示す言い方によく現れている。中国には「肥而不腻」というほめ言葉があるが、これは油っこいが、しかししつこくない。つまりベタベタ揚がってなく、カリカリ食べられておいしいということで、「脆」の食感が重要視されていることがこの言葉からも理解できる。
また、「脆」と並んで中国人が重要視する食感に「滑」(huá:フア)がある。これは、くずびきや餡をかけた料理のおいしさを表現するときによく使われるもので、口に入れるとトロッとしてなめらかなことである。この口当たりを中国人は好む。
こうして見ると、「糖醋鯉魚」(tángcùlǐyú:タンツーリーユィ:鯉の丸揚げ甘酢あんかけ)のように、揚げた素材に餡をかけて仕上げたり、あるいはくずびきをしたりする料理が中華料理にはたくさんあることも納得がいく。1つの料理に「脆」と「滑」の2つも入っているのである。これこそ中国人のもっとも好むところである。

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料理人によって変わる味 anchor.png

味の点で他に特筆すべき特徴は、たとえ名の知られた料理であっても、調理する人が素材や調味料を変えて自分の持ち味を出すことができることである。例えば、「糖醋肉」(tángcùròu:タンツーロウ:酢豚)にしても、流派によって醤油、砂糖、酢だけで甘酸っぱさをだすものから、トマトケチャップを加えたり、さんざしを使ったり、イチゴジャムにウスターソースを使用する料理人までいて、それぞれが独自の味をつくりだす。このことが「中華料理はその料理人のレシピがないと同じ味のものがつくれない」といわれる所以である。


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