香辛料とは、調味料の一種で、植物から採取され、調理の際に香りや辛味、色をだすものの総称である。
ほとんどの香辛料は、植物の実や種子や球根そのものや、それらを乾燥させたもの、乾燥の後に細かくしたり粉にしたものである。
中国では、料理に漢方生薬としての働きを持つ香辛料を上手に使ってきた。現在でも、これらの香辛料が複雑で微妙な味わいを作り出している。
中華料理でよく使われている香辛料は以下の通りである。
- 大茴香…八角=スターアニス
- 小茴香…ういきょう=フェンネル
- 桂皮…にくけい=シナモン
- 丁香…ちょうじ=クローブ
- 花椒…山椒
- 肉荳蒄…にくずく=ナツメッグ
- 鬱金…うこん
- 甘草…かんぞう
- 姜黄…きょうおう
- 陳皮…ちんぴ=乾燥させたみかんの皮
- 辣椒…唐辛子=ピメント
- 干辣椒…乾燥唐辛子
- 杏仁…あんずの核=アーモンド
- 砂仁…しゅくしゃみつ
- 山奈…ばんうこん
- 五香粉…桂皮、花椒、丁香、茴香、陳皮などの粉末を混ぜたもの。
- 芥末…辛子粉=マスタード
- 小豆蒄…しようづく
- 五加皮…ヒメウコギの根皮
- 薄荷…はっか
- 玫瑰…はまなす
- 枸杞…くこ
- 草果…そうか
- 胡椒…こしょう
- 茉莉花…ジャスミン
- 白豆蒄…ビヤクスグ
- 桂花…もくせい
中国では長い食生活の歴史の中で、香辛料を上手に使いこなし、中華料理の持つ複雑な味わいを生み出してきた。香辛料を用いることによって、材料のクセや臭みをやわらげ、同時に材料の持ち味を生かし、うま味を引き出し、さらに漢方生薬的効果もプラスすることができる。