
長白山葡萄酒は、吉林省通化市産のワインで、酒精度は14.2度。糖分15%。山ぶどうを原料にした甘口のワインである。全国優良酒に選ばれている。
山ぶどうは、中国特産の野生ぶどうで、東経120度から130度、北緯35度から50度のあいだの広大な山林でとれる。もっとも多くとれるのが吉林省と黒龍江省。遼寧省と山東省、河北省がこれにつぐ。これまでに十種類以上の山ぶどうが発見されており、すべて厳寒に耐えられる品種で、氷点下40度になっても凍死しない。果実は熟れても酸味と渋味が強く、糖分が少ないため、生で食べるのには向いていない。ワインにするのが最適である。
このワインは、吉林市長白山葡萄酒廠で造られているが、長白山で採れた山ぶどうで造られるため、長白山葡萄酒と呼ばれている。しかし、純粋な山ぶどうではなく、玫瑰香葡萄、竜眼葡萄、董氏葡萄などと交配させたワイン用の山ぶどうである。