紹興善醸酒は、仕込み水の代わりに、1年ものから3年ものの元紅酒を缸に入れて発酵させ熟成させる。この製法は、アルコール分を増すために工夫された、古くからある方法である。この製法の酒を、昔は「重醸酒」や「酎」、「醇酒」などと呼んでいた。直糖分とエキス分が多い濃厚な酒である。 新酒ができても、さらに1年から3年以上貯蔵してから出荷する。酒液は深黄色をしており、糖分が比較的多いが、酒質はまろやかで香りが強い。酒精度は13~14度、糖分は8%前後、紹興酒の中では特殊な佳品である。