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老酒と氷砂糖 - 中国酒大全

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老酒と氷砂糖



かつての中国では、甘いものは高級品であり、不味いものでも砂糖を入れれば多少は味が良くなると思われていた。
自家製の酒を贈るとき、氷砂糖を添えて贈る風習があるが、これは「不味かったら砂糖を入れて飲んでください」という意味である。もちろん、人に贈るわけだから、内心は自信満々なのだが、氷砂糖を添えることで謙遜しているわけである。
そして、日本に中国酒が輸入されたときに、この氷砂糖の風習も一緒に入ってきた。本来、氷砂糖を入れることは「この酒は不味い」という意味なのだが、本来の意味を知らない日本人は、本当に氷砂糖を入れて飲んでしまう。それどころか、それが正統な飲み方であるかのように、間違った飲み方が日本中に広まってしまった。日本人にとって氷砂糖を入れる入れないは好みの問題でしかなく、本来の意味など中国通やグルメでもなければ知るわけがない。
とはいっても、その酒を出した店の人、あるいは食事に招待してくれた人が中国人なら、これは大変失礼な行為である。「あなたの用意した酒は不味い」といっているのと同じ意味なのだから。「入れて失礼なら最初から添えて出さなければいい」と思うかもしれないが、そこは異国の文化ということで目をつぶるしかない。

しかし、幸か不幸か、この本来の意味を知る中国人も少なくなってきた。
とはいっても、年配の中国人が同席しているときや中国国内で飲むときは、やはり氷砂糖を入れて飲むことは控えたほうがよい。本来の意味を知っており、本来の意味にこだわりをもっているかもしれないからだ。

酒に氷砂糖を入れるもうひとつの理由は、昔、老酒(黄酒を長期熟成させたもの)を買えなかった階級が、せめてその味をと願い、まだ熟成していない安い酒を老酒の味に近づけるために氷砂糖を入れた名残りである。しかし、氷砂糖を入れたところで、それは本物の老酒がもつ自然の甘味やまろやかさには程遠い代物である。

どちらの理由も、早い話が「酒を美味しくするため」であり、逆に言えば「この酒はまずい」という意味になる。

安い酒に氷砂糖を入れて飲むのならともかく、老酒に氷砂糖を入れて飲むのは、前述した2つの理由どちらから考えても大変失礼な行為であり、また、氷砂糖を入れることによって、せっかくの老酒の味を落としてしまうことにもなる。


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