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汾酒 - 中国酒大全


汾酒



汾酒, 59.jpg

汾酒は、山西省汾陽市産の白酒で、酒精度は48~60度。

汾酒は無色透明。口にふくむと馥郁とした清香がいつまでも香り、甘くコクがある。それでいて爽やかな後味がいつまでものこる大曲酒である。酒精分が強い酒だが刺激はなく、飲む人を陶然とさせる。中国の酒の評論家は、汾酒の色、香り、味の3つを評して「三絶」と褒め称えている。

汾酒の歴史は、南北朝の北斉(550~577)の時代までさかのぼることができる。『北斉書』によれば、武成帝高湛(在位561~565)が汾清を二杯飲んだと詔書に書き残しているところから、当時はまだ黄酒だった汾酒は汾清と呼ばれていた。皇帝が飲むほどの酒だから当然、一般庶民が口にできるような酒ではないが、高湛が在位していた6世紀の中期には、すでに汾清の名は天下に知れ渡っており、それ以後「甘泉佳醸」という美名をもらい、現在にいたっている。汾酒は1500年近くも前から醸されていた黄酒で、後に発展して白酒(蒸留酒)に変わったが、長い年月の間にどのように発展してきたのかを説明することは難しい。

汾酒の原料 anchor.png

汾酒は、晋中平原で栽培されている澱粉の含有率66%前後の高粱を原料に、大麦とえんどう豆からとった青槎曲を糖化発酵剤としてくわえ、村の古井戸の水で醸造する。その優美な味は杏花村の古井戸や深い井戸から湧き出る水と密接な関係がある。
杏花村の水は無色透明、微細な浮遊物もいやな味もなく、煮沸してもなぜか鍋からあふれないという。また水垢ができず、衣服を洗っても、けっしてかたくならないという。
醸造の専門家たちが、この村の水を何度も分析した結果、アルカリ分はやや多いが、水に含まれた成分が醸造に適していると認めている。

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汾酒の醸造方法 anchor.png

汾酒は、独特の清蒸二次清という二次発酵法を採用している点に特徴がある。発酵設備は地下に埋めてあり、まず蒸した原料に曲を投入し、地面と缸の口とが平らになるように埋めた陶磁器の缸で発酵させる。1トンの原料に8個から16個の缸を使う。陶磁器の缸を使うのは、それが曲に含まれている微生物の発酵と保温に適しており、発酵作用を盛んにするからである。
発酵期間は約21日間、最後のほうの何日間かは酒精発酵を停止させる。これは発酵過程の中のエステルという脂肪分を形成する段階だからで、汾酒の特点と関係がある。
第一次発酵が終わると、缸から取り出して新原料をくわえて蒸留し、冷却させた酒醅と残渣(のこりかす)に再び麹をくわえて発酵させ、2回目の蒸留をする。
酒醅とは発酵した原料のことで、香醅ともいう。醅は、白酒の醸造過程では蒸留した酒醅のことをいうが、黄酒の場合はまだ濾過していないどぶろく状の酒のことである。
汾酒の発酵期間が終わって蒸留するとき、不必要なものを除く作業が行われる。その量が多ければ多いほど、酒質の純粋清浄が保証される。市場へ出荷される汾酒は1回目と2回目の蒸留酒をブレンドしたものである。

汾酒の醸造に必要な7つの秘伝
  1. 人は必ずその精を得るべし。
  2. 水は必ずその甘を得るべし。
  3. 曲は必ずその時を得るべし。
  4. 高粱は必ずその実を得るべし。
  5. 器具は必ずその潔を得るべし。
  6. 缸は必ずその湿を得るべし。
  7. 火は必ずその緩を得るべし。



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