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鳳凰単欉 - 中国茶大全

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鳳凰単欉



皇帝も感激した甘い香り。他とは混ぜない生一本の茶葉。

鳳凰単欉, 184.jpg

鳳凰単欉は、広東省潮州市鳳凰山で採れる青茶の一種。

お茶の名前で「単欉」とは、一株ごとに栽培されていて、他の木の茶葉とは一切ブレンドすることのない茶葉のことを指す。その中で最も有名なものが「鳳凰単欉」である。
鳳凰単欉は、華やかな香りが特徴で、中にはフレーバーティーのように思えるものもある。大きな茶葉の品種からつくられるものが多く、中国茶、とくに青茶の中では珍しく、タンニンの含有量が多い。味わいが長く持続することからも、高級茶としてブランド的な地位を占めている。

名称日本語読み簡体字
鳳凰単欉ほうおうたんそう凤凰单枞
fèng huáng dān cōng

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鳳凰単欉の種類 anchor.png

鳳凰単欉は単独の品種ではなく、鳳凰単欉の名をもつお茶は60種類を超える。
鳳凰単欉の中で、宋種と呼ばれるお茶は、かつて行幸の途中に皇帝が飲んだことから、「宋種」の名前がついたといわれるほど、由緒のあるお茶として知られる。

また、鳳凰地区よりさらに標高の高い烏山東村で育てられたものは「烏崠単欉」と呼ばれる。

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名称の表記 anchor.png

製茶された茶葉は、その香りや味わいによって、例えられる花の名称などを付加している場合が多い。その表記の方法には二種類あり、「黄枝香単欉」のように「鳳凰」の部分を差し替えて表記する場合と、「鳳凰単欉黄枝香」のように、鳳凰単欉の後ろに付加する場合がある。

また、日本では、「欉」の字が文字コードに含まれていないため、「叢」の字を代わりに使用し、鳳凰單叢、あるいは鳳凰単叢の名で販売されることもある。

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産地 anchor.png

鳳凰単欉の産地は、広東省東部、福建省近くの潮安県。旧名は海陽県。
雨量は豊富で、空気は湿潤、年間平均雨量は1668.3mm、年平均気温は21.4度と、気候は温暖。夏が長く冬は短い。

潮安県の北部は鳳凰連山が連なり、南側には烏崠山、大質山、万峰山など1000m以上の高山が複数ある。主峰の鳳烏髻は広東省の東部で一番高く、標高は1497.8m。「潮汕屋脊」(潮州と汕頭の屋根)といわれ、北方の寒冷気象の侵入を防いでいる。
南部の桑浦山は標高484m、名茶生産の気象条件が整い、独特の自然環境ができあがっている。茶の産地が集中しているのは、北部の山岳丘陵台地に位置する鳳凰鎮。
鳳凰鎮から見える標高1391mの烏崠山の頂上には、古い火山のカルデラ湖がある。「天池」と称されるこの湖は、1年中氷結することなく、豊かな水をたたえている。そのため、茶畑の気象環境条件を調節する役割を担っている。

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宋種の伝説 anchor.png

伝説によれば、南宋末年(1278年)、宋の皇帝が南に逃れ、鳳凰山まで来たとき、咽の渇きを覚え、水もなく苦しんでいた。侍従たちは山上にある1本の木の葉を探し、咀嚼した後、生唾で渇きを止めた。これよりのち、人々はこの木を植えるようになり、「宋茶」と呼ぶようになった。

鳳凰茶は別名を「鳥嘴茶」という。「鳥嘴茶」と呼ばれるようになったのには、2つの説がある。
1つは、鳳凰茶の葉の先が湾曲しており、鳥の嘴に似ているというもの。
もう1つは、鳳凰が嘴に茶の枝を1本と、茶の実を2つ銜えて、宋帝の前に置いたというもの。茶の枝は宋帝の渇きを癒し、茶の実はあちらこちらに散らばって「宋種」という茶樹になったと伝えられている。鳳凰が持ってきてくれたため、「鳥嘴茶」と呼ばれたといわれる。

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現代の宋種 anchor.png

「宋茶」伝説によって知られ、鳳凰山の原種の1つで「宋種」と呼ばれる茶樹は、標高1000m以上の烏崠山李仔坪村の高地にある。
当地の茶農によると、原木は1928年に枯れてしまい、10本に分枝したという。

1954年、茶葉の生産技術員であった梁祖文が、かつて枯渇した株の地上部分の調査を行った結果、幹の直径は46cmあることがわかった。現在、古樹のあった場所に保存されている鳳凰山最古の老茶樹は、分枝された1株で、「伝樹葉」と呼ばれている。
この茶樹の樹齢は400年、1988年の実測によれば、高さは5.8m、茶樹の広がりの最大部分は7.3m、幹の部分は3本に分かれ、平均の幹の直径は34cm。この大茶樹は、「宋茶」として護られ、現在も生長している。

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生産工程 anchor.png

鳳凰単欉の作り方は、一般的な青茶とは若干異なる。

茶摘みは、一芯一葉になって2、3日経った新芽を摘む。茶摘みの時間も厳しく、朝、雨、日差しの強い日には行わない。普通、晴天の午後2時から5時に行い、茶葉を優しく採る。

製茶は、茶摘み→晒青(日光萎凋)→涼青(室内萎凋)→掽青(揺青・籠に入れ揺らしながら香りを出す)→殺青(酸化酵素の働きを止める)→揉捻(揉む)、乾燥の手順で行われる。

製茶の中でもっとも重要な工程は掽青である。一般的には揺青といわれるもので、鳳凰単欉の独特な品質が形成できる肝心な作業である。この工程は、揺らすことと休むことを繰り返す。
普通は5、6回繰り返す。力の加減は徐々に強くなり、揺らす回数を徐々に増やす。休む時間は、茶葉の変化の状況によって決める。こうして揺青した茶葉は徐々に色が変化し、二分紅くなり八分緑になる。これを「紅辺緑腹」という。

茶摘みをした茶葉はその日のうちに加工するため、普通、夕日が沈む頃から製茶が始まり、朝日が昇る頃にできあがる。

こうしてできた鳳凰単欉は品質が極めて高く、「形は美しく、色は青緑、香りは豊か、味はまろやかで甘い」という4つの特徴がある。雅で清らかな自然の花の香りがあり、濃厚でまろやか、後味が甘くてさっぱりしている。このような素晴らしい鳳凰単欉は、数回淹れても味、色、香りは変わらない。


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